トランキーロな日常

世の中の出来事、事件事故や芸能人のホットな話題のトレンドを独断の切り口で書いていきます。

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家族や親は無条件で善という風潮に警笛を鳴らす。

   

幻冬舎から下重暁子氏が出版した「家族という病」という、
少し衝撃的なタイトルの本が、ベストセラーになりました。

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家族という役割を、家族を構成する一人ひとりが
演じることで、人の持つ可能性は制限され、
顔色をうかがいながらお互いが暮らすことで、
みんなが不幸になっているという、

今までの日本社会、いやそれどころか、
キリスト教圏の欧米や、
辺境の部族にいたるまでの共通の価値観であった、
家族とは良いものなのだ。

というテーマにアンチテーゼを投げ掛けるものです。
下重氏の本作を読むと、軍人だった父と、
父をよく立てた慎ましい母という姿はむしろ恵まれた家庭ですし、
下重氏自身への愛情も深いものでした。

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しかし、飽食を戒める精神を持った清廉な人が、
食べ残すのを前提とした有り余るほどの
豪華な食卓を目の前にして途方にくれるのと同じように、
暖かい家族に息苦しさを感じていたというのは興味ぶかく、
同時に幸せな家庭を築くのが難しいとされる
現代人の肩の荷を降ろしてくれるものでもあります。

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私にも思い当たるふしがあり、中学生時代に父が、
「おれも中学生のころは、
この雑誌に載っている勉強の問題を見て、学習したんだ。
お前もこれを見て勉強を頑張るんだよ。」と、
得意げになって、中学生コースとかいう
タイトルの雑誌をプレゼントしてくれたことがありまして、
その雑誌の内容は、女子中学生のファッションや、
クラスでできる遊びとか、非常に低俗なものでした。

もちろん父が中学生だった時代には、
勉強のような高尚な内容も乗っていたのでしょうが、
時代が変わって紙面の内容も変わったのに、
こんな何の役にも立たないものを息子に与えて何になるのでしょうか。

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このように、親の選択には疑問をまったくいだかずに、
いわれるがままに服従していると、自分の人生のかじを取り誤り、
いつの間にか自分が居たくもない所に
居続けることにもつながってしまうのです。

もちろん、雑誌をわざわざ買ってプレゼントしてくれた
その親切心には感謝していますし、
子供に勉強をしてほしいという気持ちは至極当然のことです。

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しかし、現役で勉学に向き合っている私と、
自身のノスタルジーと父親の役割を果たしたという
陶酔感からプレゼントを選んだ父との間には
認識の差が現れるのは、ある意味仕方のないことであり、

時には受け取ったものを傍らに置いておき、
自分の選んだ教材で勉強をする、
家族というものを突き放した行為が
必要になってくる場面も出てくるのです。
私は中学生のころにこのエピソードによって
気づくことができて幸せでした。

まだ気づけていない人や、
気づけていてもなかなか行動に移せない人にとって、
この本は非常にプラスに働くことでしょう。

     
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